――滑り止め工事で、テスト施工を行う理由。

その床、本当にそのまま施工して大丈夫ですか?
滑り止め工事をご検討されるとき、一番気になるのは「本当に滑りにくくなるのか」ということだと思います。
もちろん、それはとても大切です。

でも実際には、本施工の前に確認しておきたいことは、それだけではありません。
「思っていたほど効果を感じない」
「床の見え方が変わってしまった」
「歩いた感じが想像していたものと違った」
そんなことが本施工を終えたあとに分かっても、簡単に元へ戻せる工事ではありません。
だからこそ、本施工の前に確認できることは、できるだけ確認しておく。
そのために行うのが、滑り止め工事のテスト施工です。
☑ テスト施工は、失敗しないための“小さな本施工”です
テスト施工というと、
「少しだけ施工して、滑らなくなるかどうかを見るもの」
というイメージを持たれるかもしれません。
もちろん、滑り止め効果を確認することも大切です。
でも僕たちは、それだけを見ているわけではありません。
実際の床の一部に施工し、その床がどう反応するのか。施工後の見た目はどうなのか。
濡れた状態ではどうなのか。実際に歩いたときの感触はどうなのか。
そうしたことを、本施工の前に実際の効果をご体感いただいています
それは数十㎡、数百㎡、数千㎡を施工してから初めて確認するのではなく、
まずは小さな範囲で効果と体感を確かめる。
僕たちは、テスト施工をテスト施工という形で捉えるのではなく、
本施工での仕上がりを先にご確認いただく
“小さな本施工”だと考えています。
同じように見える床でも、状態は同じとは限りません
ここは、意外と見落とされやすいところです。
見た目が同じようなタイルや石材でも、実際の床の状態は現場ごとに違います。新しい床なのか、何年も使われてきた床なのか。
普段どんな方法で清掃されているのか。
石鹸や油分などが残りやすい場所なのか。
常に水に濡れる場所なのか。
同じ床材でも、使われてきた環境によって状態は変わります。
だから僕たちは
「この種類の床なら、以前と同じように施工すれば大丈夫」と
単純には考えません。
初めて扱う床でなくとも、判断に迷う条件であれば、実際の床で確かめる。
そのひと手間には、大きな意味があります。
☑ 滑り止めは、強ければ強いほど良いわけではありません
滑り止め工事なんだから、
「とにかく滑らなくなればいい。」
そう思われるのも自然なことだと思います。
ただ、床には、その床本来の見た目や質感があります。
そして防滑工事を施工したその日だけではなく、
施設はそのあとも毎日使用され続けます。
滑り止め効果だけを追いかけて、必要以上に床の印象が変わってしまったり、
日々のメンテナンスがしにくくなったりすれば、それも良い工事とは言えません。
大切なのは、滑り止め効果だけを見ることではなく、
その床をこれからも気持ちよく使い続けられるかまで考えること。
テスト施工には、そのバランスを本施工前に確認できるというメリットがあります。
施設管理の責任者の方へ。
稟議に上げる前に、“確かめられる材料”をつくっておく。
施設の滑り止め工事は、「やった方がいい」と思ったからといって、
そのまま進められるとは限りません。
(むしろその場合のほうが多いです)
上司への稟議やオーナーへの説明、
マンションであれば理事会や住民の方への説明など、
実際にはいろいろな人の理解や納得が必要になります。
しかも滑り止め工事ASL工法は、床を張り替えるような工事とは違って、
施工後も見た目が大きく変わらない滑り止め工事です。
だからこそ、
「本当に効果があるの?」
「今やる必要があるの?」
「お金をかけてまでやる意味があるの?」
そう聞かれたときに担当者である方にとって、
言葉やパンフレットなどの資料だけで説明するのは簡単ではありません。
そこで役に立つのが、テスト施工です。
実際の床の一部に施工して、
濡れた状態でも歩いていただく。
これは担当者の方だけでなく、工事を決める立場の方や、実際にその床を使う方にも、
テスト施工時でもその後の経過でも、自分の足で効果を確認していただけます。
どれだけ言葉で説明するよりも、一度その床を踏んでもらった方が伝わることがあります。

「あ、確かに違うね」
「これなら進めても大丈夫そうだね」
そうやって、みんなが同じものを見て、
同じ床を踏んで、判断できる材料を先につくっておく。
すると、「自分が良いと思ったから進める」ではなく、
「みんなで確かめて、これなら進められる」という状態をつくり、
「こんなはずじゃなかった」を事前に消すことができるからです。
この記事を読んでくださっている施設管理者様にとって、
今までにない新しい安全対策を提案することでの、
一番大きいリスクは、滑り止め工事ASL工法が良い悪いの判断そのものよりも、
その判断を一人で背負うことではないでしょうか。
確かに今まで通りに何もしなければ、
これまで通りに新しい判断をする必要はありません。
それでも、
「このままでは少し危ないな」
「事故が起きる前に、何か対策をした方がいいんじゃないか」
そう思って、最初に声を上げてくださる方がいます。
僕たちは、そんな方に一方的に
「では、どうされますか?」
「判断してください」
と、投げるだけでは終わりたくありません。
実際に多くの方が確かめられる場所をつくる。
周りの方にも一緒に「これならいいよね」を体感してもらう。
そんな判断材料を増やしてから、本施工へ進む。
最初に声をかけてくださった方が、
一人でリスクを背負わなくていい状態をつくる。
それも、僕たちの仕事の一つだと考えています。
“説明する”より、“踏んでもらう”
残念ながら滑り止め工事は、
写真やカタログだけでは伝わりにくい工事です。
見た目が大きく変わらないからこそ、
言葉だけで「滑りにくくなります」と説明しても、
「そうなんですね…」と、実感しにくいことがあります。
だからこそ、実際の現地で踏んでいただく。濡れた状態で歩いていただく。
施工していない部分との違いを、
自分の足で確かめていただく。
それが、一番分かりやすい説明になることがあります。
担当者の方だけが納得するのではなく、
工事を決める人や、その床を使う人にも同じように確認してもらえる。
テスト施工は、施工会社が施工時におけるよりよい方法を確認するためだけのものではありません。
工事に関わる全ての人たちが、
同じ価値観を持ち同じ判断材料を持つための場でもあります。
もちろん、毎回テスト施工をするわけではありません
ここは、誤解のないように書いておきたいところです。
僕たちも、すべての現場で必ずテスト施工をしているわけではありません。
以前にも施工させていただいたお客様や、同じ床材、同じような使用環境など、過去の施工結果や床の反応を十分に把握できている場合には、テスト施工を行わず本施工へ進むこともあります。
大切なのは、「必ずテスト施工をすること」ではありません。
分からない状態のまま本施工に進まないことです。
確認する必要があるなら確認する。
過去の施工実績から十分に判断できるのであれば、その経験を生かす。
その見極めも含めて、提案できることが施工会社の仕事だと考えています。
滑り止め工事会社を選ぶとき、少し確認してみてください
もしこれから滑り止め工事を検討されるのであれば、施工会社に一度こんなことを聞いてみてもいいと思います。
「この床に、そのまま施工して大丈夫ですか?」
「事前に確認しておいた方がいいことはありませんか?」
「施工したあと、見た目や使い勝手はどうなりますか?」
そしてもう一つ。
「社内や住民の方に説明するとき、何を見てもらえばいいですか?」
ここまで一緒に考えてくれる会社なのか。
それとも、「大丈夫です。施工できます」で終わる会社なのか。
工事が終われば、施工会社は現場を離れます。でも、その床を管理し続けるのは施設の方です。
そして、その工事を選んだ理由を説明するのも、施設側の方です。
だから僕たちは、工事を施工するだけではなく、
その工事を安心して選べる状態までつくること
そして施工後もメンテナンスや困りごとや相談いただけること。
長くお付き合いできること、対応させてもらえる関係性の持続が大切にしています。
☑ 本施工してから「違った」では遅い
テスト施工は、決して派手な工程ではありません。
小さな範囲に施工して、床の反応を見て、濡らして、実際に歩いて確認する。
ただ、それだけに見えるかもしれません。
でも、その小さな施工で確認できることは少なくありません。
本施工後の失敗を減らすこと。
仕上がりへの不安を減らすこと。
実際の効果を関係者みんなで確認すること。
そして、最初に声を上げてくださった方が、一人で判断のリスクを背負わなくてもいい状態をつくること。
施工してから後悔するより、施工する前に確かめる。
分からないことがあるなら、分からないまま進めない。
僕たちは、そのひと手間を大切にしています。
安心して歩ける床をつくるために。
そして工事が終わったあとに、
「やって良かったね」
と、みんなで言えるように。
そのために僕たちは、テスト施工の段階から一緒に考えせていただきます。
「滑らない」を、未来の常識に。
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